○三宅村環境保全条例

昭和48年3月15日

条例第14号

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、恵まれた自然環境を保護し、村民のより快適な生活環境を確保するため、村長、村民及び事業者が一体となって、緑の保全育成及び生活環境の改善に努めることにより、環境保全の総合的な推進をはかり、もって村民の福祉の向上に寄与することを目的とする。

(責務)

第2条 村長は前条の目的を達成するため、環境保全に必要な施策を策定し、これを実施する責務を有する。

2 村民は、村長が実施する環境保全に関する施策に協力するとともに、進んで環境保全に努めなければならない。

3 事業者は、事業活動により自然環境及び生活環境をそこなうことのないよう必要な措置を講ずるとともに、村長に協力して環境保全に努めなければならない。

第2章 自然環境の保全

(開発行為に伴う植樹義務)

第3条 事業者は、開発行為(都市計画法(昭和43年法律第100号)第4条第12項に規定する開発行為でその規模が1,000平方メートル以上のものをいう。以下同じ。)に伴い、当該開発行為に係る事業区域内の樹木を伐採したときは、自然を保全するため、別に定める基準により、その区域内に植樹しなければならない。

2 前項の規定によりがたい場合の措置については、村長が別に定める。

3 開発行為の規模に満たない土地の区画又は形状の変更により樹木を伐採した者は、第1項の規定に準じて植樹に努めなければならない。

(公共施設等の緑化)

第4条 道路、公園、学校等公共施設の管理者は、その管理に属する土地及び建物の屋上等に樹木、花等を植栽し、その緑化に努めなければならない。

2 前項に規定する土地及び建物以外の土地及び建物の管理者又は占有者は、同項の規定に準じてその緑化に努めるものとする。

(緩衝緑地の設置)

第5条 事業者は、前条に規定する緑化に努めるとともに、騒音、振動又は悪臭の公害を発生するおそれのある施設を有する工場等においては、別に定める緩衝緑地をその周囲に設置するよう努めるものとする。

(自然緑地保全区域の指定)

第6条 村長は、自然環境を保全する必要があると認められる区域(法律又は条例に基づき、国又は都の権限において保全される地域を除く。)を自然緑地保全区域として指定することができる。

2 村長は、前項の規定により自然緑地保全区域を指定しようとするときは、あらかじめその土地の所有者に協議し、その承認を得るとともに、三宅村環境保全委員会の議を経なければならない。

3 村長は、第1項の指定をしたときは、その旨告示するものとする。

(指定区域内の行為の制限)

第7条 前条の規定により自然緑地保全区域(以下「指定区域」という。)内においては、次の各号に掲げる行為をしてはならない。

(1) 樹木の伐採

(2) 建築物その他工作物の新築、改築又は増築

(3) 宅地の造成及び土地の形質の変更

(4) 土石類の採取

2 前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる行為については、同項の規定は適用しない。

(1) 指定区域の土地の所有者又は管理者の行う維持管理行為

(2) 道路交通上又は電気、通信施設維持のための危険な樹木の伐採

(3) 非常災害のため行う応急措置

(4) その他村長がやむを得ないと認める行為

(原状回復命令等)

第8条 村長は、前条第1項に違反した者に対し、原状回復を命ずるものとする。この場合において、原状回復が著しく困難であると認めるとは、これに代るべき必要な措置をとることを命ずることができる。

(指定の変更及び解除)

第9条 村長は、指定区域の全部又は一部が次の各号に該当したときは、指定の変更又は解除をしなければならない。

(1) 国又は都の権限において保全される区域として指定等が行われたとき。

(2) 樹木等が枯死又は滅失したとき。

2 村長は、公益上の理由その他特別の理由があると認めるときは、指定の変更又は解除をすることができる。

3 第6条第2項及び第3項の規定は、前2項の指定の変更及び解除について準用する。

(指定に伴う援助措置)

第10条 村長は、指定区域の土地又は樹木の所有者に対し、予算の範囲内で必要な援助措置をとることができる。

第3章 生活環境の保全

(廃棄物の投棄禁止)

第11条 廃棄物は、公共用地、河川、湖沼、森林、谷間、海及び海岸へみだりに投棄してはならない。

(廃棄物の燃焼制限)

第12条 燃焼の際、著しいばい煙、有害ガス又は悪臭を発するおそれのあるゴム、皮革、プラスチックその他の廃棄物は、燃焼させてはならない。ただし、やむを得ないと認める場合であって、人の健康又は生活環境に障害を及ぼすおそれのない措置を講じたときはこの限りでない。

(排水処理の規制)

第13条 地下浸透による排水処理を行う場合は、浄化施設等を設置し、環境の保全に努めなければならない。

2 地下浸透以外の方法により排水処理を行う場合にあっては、公害発生源にならないよう措置し、環境の保全に努めなければならない。

(し尿浄化槽設置の届出等)

第14条 し尿浄化槽を設置しようとする者は、別に定めるところにより村長に届け出なければならない。

2 村長は、前項の届出があった場合において、放流水が関係法令の規制基準を超えるおそれがあると認められるときは、し尿処理の方法、放流先等について計画の変更又は取り止めを命ずることができる。

(生活環境を阻害するおそれがある建築物等の建築の届出)

第15条 別表に定める営業を目的とする建築物その他の施設を建築しようとする者は、別に定めるところにより、予め村長に届け出てその承認を受けるものとする。

(環境保全委員会)

第16条 環境の保全について基本的な事項を調査及び審議するため、村長の諮問機関として、三宅村環境保全委員会を設置し、委員15人以内で組織する。

2 環境保全委員会の構成及び運営について必要な事項は、村長が定める。

(委任)

第17条 この条例の施行について必要な事項は、規則で定める。

1 この条例は、昭和48年4月1日から施行する。

2 この条例施行前に設置されたし尿浄化槽の設置者は、この条例施行後1月以内に第14条の規定に準じて、村長に届け出なければならない。この場合にあっては、同条第2項の規定に準じて、村長はその施設の改善を命ずることができる。

別表(第15条関係)

(1) 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)に定める営業

(2) 劇場、映画館

(3) ボーリング場

(4) ゴルフ練習場及びゴルフ場

(5) その他これらに類する営業で村長が指定するもの

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昭和48年3月15日 条例第14号

(昭和48年3月15日施行)